開催中 新潟絵屋 2012年3月12日~20日

梅田恭子展
2012年3月12日(月)~3月20日(火・祝)
終了しました。ありがとうございました。
午前11時~午後6時 ※最終日は午後5時まで

梅田さんの表現は痛く、そして眩いけれど魅せられてきた。どこがどう痛いのか説明できないが、何故に痛く、眩いのかは分かっている。自己の「存在」を凝視し、あまりにピュアな姿勢で制作に挑む作家の内面に昇華した繊細で強靭なミクロコスモスを前に言葉を失い、悟性と感受性が否応なく照射されているのに気づくから。だからと言って、心を射るような厳しい表現だけではない。文芸における「もののあわれ」の詠嘆に照応するような叙情も宿し、作者の内には怜悧な観察者に幻視のロマンチストが寄り添っているのがわかる。それからもし、あなたの心の余白にまだ柔らかな琴の線が残されていれば、闇の空間が奏でるピアニッシモの旋律に共振するだろう。どうぞ、梅田さんの心奥からの表現に眼と耳を凝らして欲しい。こころから「私」を浄化し、精神の糧とするために。

小見秀男(新潟絵屋運営委員 美術学芸員)

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